6月の Urushi Café は、金継ぎについて。
金継ぎは、日本独特の器の直し方。
欠けたり割れたりした器を、蒔絵の技法で修理するやり方です。
好きな器を大切に長く使おうと、近頃見直され、
あちこちで金継ぎの教室なども開かれているようです。
もともと、お茶道具など、貴重な器の修理に使われてきた金継ぎの技法。
壊れた器を直し、またその風情を愛でる、
日本独特のものの見方にも深く関わっています。
金継ぎは、漆の接着性や装飾性を生かした技法です。
接着、成形、下地、塗り、蒔絵と、
直しといっても蒔絵をするのと同じ技術が使われます。
ほんの小さな欠けを直すにも、同じ手順が必要なのです。
やきものの種類による直しの違い、また、漆を直す場合、
ガラスを直す場合。
蒔絵の技法のそれぞれの使い方。
直した場合の丈夫さ、手入れ、使い方の注意。
ものによる直し方のいろいろ。
そんなお話をしました。
個展開催中だった陶芸家の下村順子さんも参加して下さいました。
ちょうど焼きものと関係の深い金継ぎのテーマで、
焼きものの側からのお話も伺え、興味深く楽しいカフェになりました。