「紀州の手しごと展」で、hitofushi店主さんとお話ししていたら、
「一般のお客さんは、自分たちの思っている以上に、自然素材のものの扱い方を知らないですよ」
とお聞きしました。
「漆のものを手に取ったり間近で見るのは、今回が初めての方もいらっしゃいます」
とも。
木のまな板や竹ざる、そういったものでさえそうなら、
漆のものはもっと生活から遠いのかもしれない。
作っていると、産地にいると、当たり前のように思っていることも、
多くの人には分からないのかもしれない。
作り手も、使い手が何を知らないのかが分からない。
そんな時、ちょっと気軽に話を聞いたり尋ねたりできる場があれば、
もう少し身近に、生活の中で漆のものを使ってみやすくなるかもしれない。
講座や講習会といった形ではなく、
お茶でもしながら、疑問に思っていることや分からないことを聞くことができれば、
少しとりつきやすくなるかもしれない。
そんなことで Urushi Café を始めてみることにしました。
とはいえ、ただ質問するというのも難しいかもしれないし、
毎回何かしらのテーマで、漆に関するお話をするということになりました。
なるべく基本的なことについてお話ししていこうと思いますが、
分からない点や知りたいことを、どんどん聞いていただけたらと思っています。