Urushi Café ・10 (2015.04.25)

4月の Urushi Café は、加飾の工程について。

漆工芸品には、文様や図柄で様々に装飾が施されているものがあります。
加飾の技法も、長い間に種々に発展してきました。

漆工芸の加飾技法は、接着力があり、乾くのに時間がかかるという漆の特性を生かしたもの。
たくさんの技法がありますが、大きくいくつかに分けてみることができます。

漆のみで絵を描いて仕上げる漆絵。
蒔絵のいろいろ。
金属や貝、卵の殻などを貼って作るもの。
何層も塗リ重ねた漆を彫って仕上げるもの。
木地を彫って作るもの。
変わり塗りなど、塗りの技法による加飾。

塗りまで終わってから加飾に入るものが大部分ですが、
途中段階からのもの、塗りの一種としての加飾などもあります。

まずそれぞれのおおまかな技法について、
画像や実物を見ながらお話ししました。

Urushi Café ・09 (2015.03.28)

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3月の Urushi Café は、塗り工程について。

塗り工程は、漆の制作過程の中では一番想像しやすいのではないかと思いますが、
それでも、用具や漆の準備から始まって、多くの手順があります。

漆刷毛とはどんなもので、どんな種類があって、どんな使い方をするのか。
漆を塗る前の下準備はどんなものか。

また、漆は塗ってそのまま、すぐに自然乾燥するものではなく、
ある程度時間がかかり、
特別な設備が必要で、乾くまで塗りっぱなしで放ってははおけません。
塗り重ねるにもその都度研ぎの作業が必要です。
そんな基本的な塗りの方法について。

塗りといっても、拭き漆から始まって複雑なものまで、
いろいろな種類がありますが、
その大まかな種類と工法について。

お土産や差し入れのお菓子などいただいて、
なごやかな Urushi Café でした。

Urushi Café ・08 (2015.02.28)

2月の Urushi Café は、下地工程について。

漆器というとき、真っ先に思い浮かぶのが、
つるんとした表面の、黒漆や朱漆で塗られたものではないでしょうか。
そういう塗りものは、たいていが木地にすぐ漆を塗るのではなく、下地が施されています。
 
下地の工程とはどんなものなのか。
どういう役割があるのか。
下地にはいろいろな種類があるのですが、
それぞれどんなもので、どんな材料を使うのか。
どんな手順で、どんな場合、どんな物に使われるのか。

表面からはほとんど見えることのない下地の仕事。
使われる篦などを実際にお見せしながら、そんなお話をしました。

中棗 はこべ

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研出蒔絵(金)

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 *欅の木目が出るように、下地をし、弁柄漆で塗った後、赤呂色で仕上げています。
部分的に木目が透けて見えます。