漆はその用途によって数種類に分類加工され、その工程を漆精製と呼び(石油の原油を用途によって精製されるのと同様)黒江にもその作業場があり、現在も各地に出荷されています。
漆の種類
- 生漆
- 原料漆そのままのもの。「艶上げ、下地用」
- 透漆
- 透明度の良好な生漆を選び充分水分を除去したもの。「梨子地漆、透呂色漆、透艶漆、透箔下漆、透中塗漆、透艶消漆」など。
- 黒漆
- 生漆に鉄粉等の金属を加え、漆液の成分と作用させたもの。「黒呂色漆、黒艶漆、黒箔下漆、黒中塗り漆、黒艶消漆」など。
製漆の工程
- 貯蔵
- 日本(東北地方)又遠く中国で採取された生漆(荒味)が集められ、土蔵(冷暗所)で製漆を待つ。
- くろめ
- 採取された漆を撹拌しながら反射熱を与え、水分を除去する。
- なやし
- 漆の乾燥皮膜に光沢と肉付けを与える。
- 撹拌
- 不純物を巻き込む為に綿などを混入して撹拌を繰り返す。
- 濾し
- 圧力を利用して不純物を取り除く。
- 二度濾し
- 二度目の濾しを施し出荷を待つ。
- 詰め場
- 二度濾しや加工分類された漆を桶に詰めたりする作業場。